実際の地域課題の解決に向けた授業での取り組みが、日経産業新聞の1面に紹介されました
専攻科2年の授業科目「機能デザイン」は、学生チームがそれぞれの役割分担を意識して、PDCAサイクル(Plan計画・Do実行・Check評価・Action改善)を高速で回しながら期間内に目標達成まで導くグループワーキングを行う授業です。担当教員から設定された問題・課題に対して、独自の発想により製品や解決策をチームで検討・提案する創造力育成を目的とした取り組みです。このたび、秋元理(リーダー)、井出隼人(サブリーダー)、金澤雄大(書記)、大森俊邦、岡田健太郎、黒岩南水、小林将也、ヨーの専攻科生8名がこの授業で取り組んだ活動が、日経産業新聞の1面に紹介されました。
チームは機械ロボティクス系・田中秀登教授から「長野高専近くの北部工業団地で取り組んでいる事業継続計画BCP(Business Continuity Plan)において、解決を優先すべき阻害要因を提案せよ。また、有効と思われる対策案を提案すること」という課題を設定されました。北部工業団地周辺の事業継続を阻害する要因として抽出された事項のうち、どれを優先して解決すべきかを判断するため、災害被害が発生する確率を長期にわたるデータを基に算出し、企業の脆弱性を被害の大きさや事業回復の度合いなどを用いて求め、これらの積でリスクを評価する方法を考案しました。この方法にて解決すべき優先順位を整理した結果、水害のリスクが一番大きい事が導き出され、BCP委員会へ水位計の設置を提案しました。さらにその水位計の原理試作をすることになり、チームはわずか1ケ月程度で試作機を完成させ、監視対象の河川に設置しました。
チーム内のウエイトバランスも難しい状況下にも関わらず、熱量を持って取り組みを行うことができました。