自分の道を探せる場所
保谷 一貴さん 電子制御工学科5年
高専に行こうと決めたきっかけは?
小さい頃に見た二足歩行ロボットに感動し、将来はロボットを作る仕事に就きたいと考えていました。そこで母親から提案されたのが高専への進学でした。その後工嶺祭や説明会に参加し、幅広く専門的な工学を高校生の時期からいち早く学べる高専に憧れを抱きました。
入学してからもとても楽しく学校生活を送れました。学生の大半は工学に興味があったり、専門的な知識を持つ人なので、話していても勉強になります。また工嶺祭などでも、高校ではできないような、機械を使った展示を作ることができたのも思い出に残っています。
電子制御工学科に決めた理由は?
私はロボットを勉強できる学科がよかったので、機械系の学科から選んだのですが、その中でも電子制御工学科は「機械」「電気電子」「情報」をバランスよく学べるといった利点がありました。設計・製図を学び、電気回路も組めてプログラミングもできるというように、他学科の技術を幅広く学ぶことで将来の進路の選択肢がぐっと多くなります。
もちろんすべての分野を極めることは難しいので、在学中に自分の得意な分野を見つけ、それを重点的に学んでいく形になります。他学科に移動せずとも自分で分野を選べることもこの学科の魅力だと思います。
大学への進学を決めた理由は?
入学したときは特に進路を決めておらず、「親が言うから進学かな・・・?」くらいの気持ちでした。そして高専で学んでいくうちに、もっと専門的な、深い知識を身につけたい。と思うようになりました。先ほども言ったように電子制御工学科は幅広い分野を学べる学科ですが、反面、他学科ほど深く学ぶことがしづらいと感じる時があります。そのため、高専では「自分は何が得意か」を考えることを大切にしました。その結果、私はロボットの機構や骨格をさらに勉強したいということがわかり、進学すること、大学をどこにするかなどをスムーズに決めることができました。
就職したいと思っている人にも高専はおすすめです。高専で5年間学んだだけでも、普通の高校生より圧倒的に工学の知識や技術を得ることができるので、就職先の幅も広がります。
編入学という特別な進学方法や、高い就職倍率を持つという点も高専を選んだ理由です。
後輩にメッセージをお願いします
ここまで工学、工学と書きまくってきましたが、実をいうと私は数学が苦手です。高専受験も数学は最低得点でした。高専入学後も数学・化学は赤点ギリギリ。国語や音楽ではほぼトップの順位でしたので、「なんで高専入ったの??」と何度煽られたかわかりません。
何が言いたいかというと、「高専に来た理由は高専でやりたいことがあるから」ただそれだけだということです。高専では工学や理数学をしっかり学びますし、受験では理数が重んじられます。しかしだからといって、数学が苦手だから高専は無理だな・・・というわけではないのです。あなたが少しでも「やりたい」と思えば、高専はそれをがっつりサポートしてくれます。少なくとも私は、「ロボットってかっこいいよね!!」という気持ちだけで高専に飛び込みましたが、ここに来てよかったなと思っています。
(2021年1月掲載)